白球の倉庫 その八
第七十一回〜第八十回
私の愛する野球について語るコーナーです


連載 第七十一回 2002/11/04

昨日の続きを少し。
早稲田の和田投手はダイエー入団が有力。
慶応の長田は西武が有力。
高校生の時に話題を集めた九州産業大の新垣はダイエー有力。
杉内俊哉はすでにダイエー。
松坂もすでに西武。
亜細亜大の木佐貫は巨人が有力。
いわゆる「松坂世代」が多くパ・リーグを希望しています。
ここのところ低迷しているパ・リーグに
こうした将来を背負っていくような
若い力の源が集結しようとしているのは
これからの新しい時代を
作っていく上で
大きな分岐点になるかもしれない、
私はそう考えています。


連載 第七十二回 2002/11/05

プロ野球選手って毎日何を食べているんでしょうね。
まあ野球選手に限らず、ですが。
選手にとってやはり一日でも長く野球を続けることが
最後の目標になると思うんです。
まあ若いときはそんなことはまだまだ先のことです。
奥さんがいれば体に気をつけた食事を
作ってもらえますが、
若くしてそこまで考えてする人はいないでしょう。
30歳後半、40歳まで野球を続けるには
そうした毎日の努力が一日一日の
寿命を決定するのでしょう。
これについてもうちょっと調べてみると面白かも。


連載 第七十三回 2002/11/06

秋のキャンプを始めた球団もあります。
冬の練習ってつらいですよねえ。
体が暖まるまでが、特に。
走ったり筋肉トレーニングばかりだし。
なんでこればっかりなんだって気持ちになってくる。
野球に限ったことではありませんが、
基礎トレーニングって鍛えたい部分を意識して
イメージして続けると
そのとおりになるという話があります。
例えば腹筋。
筋肉が緊張しているぞー、とか
繊維が増強されているぞー、とか
頭で考えながらやるのが効果的なのです。
つまり人にやらされているうちはだめってことですね。
これからの時代、筋肉バカじゃあやっていけません。
頭脳も大切よ。


連載 第七十四回 2002/11/07

このところ夜になると毎日思うことがあります。
この時間、テレビで何見てたっけ?
そうです、
私は毎日毎日野球を見ていたのです。
しかし、終わってしまったのです、
シーズンが。
毎年のことですが、私は抜け殻になります。
もう少し立つと慣れてくるのですが、
この11月という時期はほんとつらいです。
つまらんです。
たいくつです。
空白です。
空っぽです。
空虚です。
ゼロです。
ああ。
・・・。


連載 第七十五回 2002/11/08

私は江川卓という人物が大嫌いです。
当時のドラフトは、大学生でも希望の球団にいけない時代でした。
江川はどうしても巨人に入りたがったのです。
しかし彼は阪神に指名されます。
長いドラフトの歴史の中で意中の球団に入れずに
涙をのんだ選手はたくさんいます。
それはそれで運命として受け入れる、
受け入れなければならないのがドラフトという制度です。
抽選を行うのですから、
自分の運命は確立や偶然に左右されてしまう。
まあ残酷と言えば残酷ですが、
それをねじ曲げたのが江川です。
空白の一日を経て阪神から巨人に入団します。
彼は巨人に入って活躍します。
彼は小林投手とトレードで巨人に入ったわけですが、
小林投手も阪神で活躍しました。
二人がそれぞれの球団にいたら
その活躍は同様であったかというとそれはわかりませんが、
ドラフトという制度に江川が泥を塗ったことは
間違いありません。


連載 第七十六回 2002/11/09

今日は肩について。
みなさんは打撃投手というのをご存じですか。
打撃投手というのはチームの打者の打撃練習のために
球を投げる人です。
そんなのバッティングマシンがあるじゃないか、
そういわれる方もあるでしょう。
これは凡人には分からないことですが、
やはり打撃練習をするためには
「生きた球」を打つ必要があるそうなのです。
彼らはそのためだけに存在する練習用人間なのです。
なんと残酷なことだろうと思いますが、
現役引退を迫られたとき
一日でも野球を続けたいと思う選手にとっては
ある意味命をつなぎ止めるための
第二の就職場所なのです。
人間の肩には「消耗品説」があります。
続きはまたあした。


連載 第七十七回 2002/11/10

今日も肩について。
で、肩は消耗品か。
私はこの説を聞いたときに、
にわかに信じられませんでしたが、
だんだんとそうなのかなあと納得するようになりました。
例えば、先日登場しました江川卓。
彼は高校野球、大学野球で投げまくってました。
もちろん巨人でもたくさん投げました。
そして、ある日突然引退しました。
もう肩が使えなくなったと。
きっと彼の肩に寿命が来たんでしょう。
例えば、荒木大輔。
彼は高校三年間投げまくりました。
早稲田実業からヤクルトに入団。
たいした成績も残さず故障に泣き、
ひっそりと野球界から消えていきました。
そういう選手たちを見ていると、
肩は無限ではないと知りました。
もちろん、そうじゃない人もいます。


連載 第七十八回 2002/11/11

今日もまた肩について。
機能は肩の減った人の話をしました。
今日は減らなかった人。
例えば、桑田真澄。
彼も高校三年間投げ続けました。
そして今年でプロ生活16年。
まあすべてが順調は16年ではありませんでしたが、
ここまで来れたのは「普通じゃない」ってことです。
つまり、
肩は消耗品である人と、
消耗品じゃない人がいるわけです。
でもずっと使うものとして
消耗品として扱った方が確かですし、
周り も本人もきちんと
ケアして使う「べき」ものです。
明日は、最近の動向を。


連載 第七十九回 2002/11/12

今日もまたまた肩について。
今日は最近の動向について語る日でした。
じゃあ誰が一番肩が減ってないかってことです。
高校野球の県予選の決勝で負けた投手。
こういう人が無名だけどキラリと光るだったりすると、
スカウトが目をつけます。
大学に行かせて育成するか、
プロに入れて投げさせるか。
なんかえげつない話ですが、
現場って生きるか死ぬかの瀬戸際がひしめく
ドロドロとしたものなんでしょう。
しみじみ考えるとですね、
一球投げる度に自分の肩が減ってるかもしれないなんて
すんごく悲しいことですね。
有限の命を削っているかのようです。
その有限の中で何ができるか、
そういうふうに考えられる投手は
きっと大投手になれますね。


連載 第八十回 2002/11/13

ここでの連載も八十回を数えます。
私は野球全体が好きです。
中でも一つの球団を特に応援していましたが、
ここで野球についてあれこれ考えるようになって
野球を冷静に見るようになりました。
考えながら野球を見ているのです。
これでは私の阪神熱も冷めてしまうかもしれない、
なんて思っていました。
しかし、昨夜のスポーツ番組の
星野監督の特集を見て
またまた阪神熱が一気に上昇してしまいました。
開幕の奇跡の連勝、
首位独走、
三連続サヨナラ試合
なんかの映像を見ていると
「ああ!!」とはしゃいでしまう。
単にシーズンが終わってしまって熱が落ち着いてるだけだったわ。


白球の威力へ