カナヅチ撲滅運動
その二 第十一回〜第二十回
日本国民一人残らず泳がせよう


第十一回 2002/08/02

次は、「泳ぎたいという動機」について。
子供の時に泳げなかったから、泳ぎたかった。
それが私の動機です。
海の町で育った私は、多くの泳げるクラスメートの中で
ずいぶんと悔しい思いをしました。
大人になってからでもできることがあるんじゃないかと思いつき、
泳いでみることにしました。
私の通っているスイミングスクールには
60歳になってから
泳げるようになった人がたくさんいます。
いくつになっても人間「やりたいこと」があるのは
いいことです。
毎日の生活に追われていると、
ついつい先送りにしてしまっていることですから。
いまからでも遅くないですよー
せっかく海の囲まれた国に生まれたのです。
水と戯れる幸せを味わってほしぃ。


第十二回 2002/08/04

地球上の生物は海から生まれました。
ははー
赤ちゃんはお母さんのおなかの中で羊水で
包まれていました。
むむー
そういわれても、だから?
っていうのが泳ぐ前の私の態度だった。
今の人類は肺呼吸をしているのだから。
だけどね、
液体につかると肉体が解放された感覚を
持つことは実感していた。
お風呂でも温泉でもそうでしょ。
しかし、泳げないときは足とかおしりが底に着いていた。
泳ぐと体全体100%が水に包まれることになる。
それが想像以上に心地いいのだ。

たわむれ
この一言に尽きるのだ。
ふわふわとぽちゃぽちゃと、
う〜ん筆舌に尽くしがたい。


第十三回 2002/08/05

今月末にパンパシフィック水泳大会があります。
いまだかつてこんなに水泳の大会を心待ちにしたことがあるだろうか。
水泳のうまい人がどんな泳ぎをしているのかを
どーしても見てみたいのだ。
手のひらの使い方、
肩の回し方、
息継ぎの仕方、
ターンのタイミング、
足の大きさ、
水着の美しさ
・・・
挙げたら切りがない
イアン・ソープがどうしてあんなに早いのか、知りたくない?
比べ物にならないのは分かっているんだけど、
研究してみたいのよ。
身になるかもしれないじゃない!


おまけ
脂肪燃焼作戦「八月の実験」実施中


第十四回 2002/08/06

私は大変負けず嫌いな性格だ。
私は競泳をする方向性ではないから、
基本的に人と競うということはない。
スイミングスクール初日のことを今でも忘れない。
水着を着て、
プールサイドに足を踏み入れた。
プールの中には子供たちの声が響いていた。
私には張りつめたゴムのひもが繋がっていて、
いまにもその引力で更衣室に引き返してしまいそうだった。
どうして私は泳ごうとしているのか、
そこまで思考がさかのぼっていた。
それくらい怖かった。
そんな私に闘争心をよみがえらせたのは、
小さな子供たちだった。
まだお母さんと一緒じゃないと
着替えもできないような キッズどもが
両手をぐるぐる回して水の中で泳いでいるのだ。
ちくしょー
私だってゼッタイに泳いでやる
その場で固く決意したのだ。

おまけ
脂肪燃焼作戦「八月の実験」実施中


第十五回 2002/08/07

こんな泳げなかった私でも、
実はずっと前に体験ダイビングをしたことがあるのです。
場所はタヒチ。
先生はフランス人。
いやー、美しかったよー
先生の目の色もだけど、水面下に広がる別世界が。
自分が泳げないのがとても悔しかった。
いや、泳げないというのは正確ではない。
水が怖いのもあるけど、
やはり「足が届かないところ」が怖いのです。
いつかは泳げるようになって、
再度この別世界にやってきたいと祈りました。
ちなみに、
ダイビングは泳げなくてもできます。
誤解のないように。
泳げると安心です。
泳げないと不安です。

おまけ
脂肪燃焼作戦「八月の実験」実施中


第十六回 2002/08/08

8月7日でデジタルリサ開設、一ヶ月が過ぎました。
私のスイミングスクール通いも今年の2月から半年たちました。
続ければできるもんです。
だめだったらやめるつもりでしたので、
水着は持っているものを着ていました。
もちろんスポーツメーカのものではありませんでした。
ピンク、オレンジ、レモンイエローのまじまったドハデなもの。
泳ぎ始めて三カ月。
まだまだ行けそうな気がしてきたので、
お祝いのつもりでarea(アリーナの水着を買いに行きました。
新しいものを選ぶってわくわくしますねえ。
かっこよく泳げるように、とか
スマートに見えるように、とか
色はどんなのが似合うかしら、とか
考えるととっても楽しい。
新しいおしゃれの分野であります。


第十七回 2002/08/10

カナヅチを返上しようと始めた水泳。
やせたいという下心もあった。
実際に私の体に変化は起こった。
「肉体改造」
水と戯れている間に私はムキムキマンになってしまったのだ。
腕は太
くなり、
太股も太くなり、
ふくらはぎも太くなり、
ももの裏側にも筋肉はついていた。
なんとなく胸板も厚くなってきたようだ。
だんだん腕相撲も強くなってきた。
お米10キロだって
ビール1ケースだって持てるようになっている。



第十八回 2002/08/11

筋肉がつくといいこともありますが、
悪いこともある、のです。
力で泳ぐようになってしまうのだ。
ばりばりとね。
運動って何でもそうだけど、力だけではうまくいかない。
技術が必要だ。
力任せに泳いでいると体のあちこちに無理が来て痛めてしまう。
今の私、これです。
特に平泳ぎ。
膝と股関節が痛くなってきてる。
たくさん練習すればいいってもんじゃない。
正しい泳ぎを身につけないとね。
大げさに言うと、
アスリートとしての寿命を守るために。


第十九回 2002/08/12

2000年シドニーオリンピック。
イアン・ソープを見た。
あの時の私はまだ泳げなかったわけだけど、
すごく不思議に感じたことがあった。
イアン・ソープはゆっくり泳いでいたのだ。
がむしゃらにガバガバ泳ぐのではない。
ゆっくり手足を動かしている。
他の選手よりもゆっくり。
なぜ?
なぜ?
なぜぜ??
なのに金メダルの嵐だ。
手足を効率よく動かしているのだろうか?
どうやって?
秘密の泳法か?
今年のパンパシでじっくり研究してみよう。


第二十回 2002/08/15

わたしはときどき泳ぎながら思うことがあります。
プールの中に魚が住んでいるといいのに。
泳いでいていまひとつ神経が集中してないから、
こんなことを考えてしまうんでしょう。
なんだかね、
なにかを見ていたいという考えが浮かんで来るのです。
ゴミがあればゴミを見て、
隣のレーンの人を見ていたり。
その中に赤い金魚がよろよろと泳いでいたら、
どんなに楽しいことか!
なにもない水を見つめて泳ぐというのは
つらいのであります。